おもしろいゲーム・推理小説紹介

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推理小説、マンガ、ゲームなどの解説・感想

◯初めての方にお勧めの記事!

推理小説

伊坂幸太郎著「モダンタイムス」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは伊坂幸太郎著「モダンタイムス」である。本作は「魔王」から50年後の近未来を描いた作品。魔王を読んでいなくとも楽しめる作品とのことで、新装改訂版の表紙が目についたこともあり読んでみた。 以下、ネタバレを含みます。 …

早坂吝著「四元館の殺人」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは早坂吝著「四元館の殺人~探偵AIのリアル・ディープラーニング~」である。本作はAIの探偵とAIの犯人が登場するシリーズの3作目である。近未来の設定であり、普通の推理小説とは一味変わった作品である。 以下、ネタバレを…

伊坂幸太郎著「シーソーモンスター」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは伊坂幸太郎著「シーソーモンスター」である。本作は「螺旋プロジェクト」という8作家による「共通のルール」によって繋がった作品を一斉に作るという新たな試みの中の一作である。まずはプロジェクトの発起人である伊坂氏の…

東野圭吾著「さまよう刃」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは東野圭吾著「さまよう刃」である。本作は18年前に発売された作品であるが、これまでに3回も映像化され、150万部を超えるベストセラーとなっている。そんな人気作をいまさらながら読んでみたので感想を述べたいと思う。 以下…

麻耶雄嵩著「隻眼の少女」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは麻耶雄嵩著「隻眼の少女」である。本作は本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞を受賞した作品である。本日はこちらの感想について語りたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あらすじ~ ~おもしろ…

辻村深月著「スロウハイツの神様」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは辻村深月著「スロウハイツの神様」である。本作は舞台化もされるなど話題となった作品である。本日はネタバレも挟みつつ感想を述べたいと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あらすじ~ ~おもし…

青柳碧人著「むかしむかしあるところに、死体がありました。」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは青柳碧人著「むかしむかしあるところに、死体がありました。」である。本作は昔話を基にしたミステリとして注目を集め続編も発売されている。本日はネタバレも挟みつつ感想を述べたいと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未…

道尾秀介著「いけない」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは道尾秀介著「いけない」である。本作はこれまでに無い方式での謎解きや結末が楽しめるミステリとして話題を呼んだ。本日は私なりの解釈と感想について述べたいと思う。ネタバレ要素満載なので未読の方はご注意いただきたい。…

辻村深月著「かがみの孤城」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは辻村深月著「かがみの孤城」である。本作は2018年に本屋大賞を受賞した作品で、2022年に劇場アニメ化が発表され再び注目を集めている。ミステリでは無いが真相を予測して読んでいく展開は似ているので読んでみた感想を述べた…

神永学著「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは神永学著「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」である。本作は以前ご紹介した「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」の続編である。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あらすじ~ ~おもしろいポイント~ …

辻村深月著「凍りのくじら」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは辻村深月著「凍りのくじら」である。本作は本屋でたまたま見かけて手に取った作品だが、期待を遙かに上回る傑作であった。本記事ではその魅力を語っていきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あ…

神永学著「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」を語る(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは神永学著「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」である。心霊探偵八雲シリーズの記念すべき1作目で、主に3つの短編から構成されている。大人気シリーズの始まりがどういったものであったか見ていきたい。 以下、ネタバレを含…

まさきとしか著「あの日、君は何をした」

~はじめに~ 本日ご紹介するのはまさきとしか著「あの日、君は何をした」である。「完璧な母親」などで知られるまさきとしか氏。本作もそれに並ぶ傑作ミステリという事で読んでみたので感想を述べたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい…

西澤保彦著「パズラー」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは西澤保彦著「パズラー」である。本作は6つの短編からなる短編集である。西澤氏と言えば、以前このブログでもご紹介したSF推理小説で名高いが、もちろんそれ以外の作品も高い完成度を誇っている。本日は各短編のあらすじと…

伊坂幸太郎著「夜の国のクーパー」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは伊坂幸太郎著「夜の国のクーパー」である。本作は伊坂氏の小説の中でも最も本格ミステリー度が高いとの触れ込みから、本格ミステリーファンである私は大変興味を惹かれ、手に取った作品である。 以下、ネタバレを含みます。 …

恩田陸著「麦の海に沈む果実」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 最近いろいろと忙しくて読書から離れていたが、久しぶりに読んだのでご紹介したいと思う。本日ご紹介するのは恩田陸著「麦の海に沈む果実」である。本作は幻想的なタイトルに違わぬ不思議な雰囲気を持った作品であった。その魅力について語って…

神永学著「青の呪い 心霊探偵八雲」を語る(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは神永学著「青の呪い 心霊探偵八雲」である。本作は心霊探偵八雲シリーズの一作で、講談社文庫50周年記念特別描き下ろし作品となっている。心霊探偵八雲シリーズは初見である。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意…

早坂吝著「探偵AIのリアル・ディープラーニング」

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、早坂吝著「探偵AIのリアル・ディープラーニング」である。タイトルから興味をそそられる本作は探偵AIシリーズの第1作である。本日は本作の魅力について語っていきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さ…

伊坂幸太郎著「フーガはユーガ」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、伊坂幸太郎著「フーガはユーガ」である。ミステリの枠からは少し飛び出てしまうかもしれないが、2019年本屋大賞にもノミネートされ話題を呼んだ本作についての感想を本日は述べていきたいと思う。 以下、ネタバレを含みま…

北山猛邦著「『アリス・ミラー城』殺人事件」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、北山猛邦著「『アリス・ミラー城』殺人事件」である。古典的な展開ながら、読者の間で物議を醸している本作について、個人的な感想を交えてご紹介したいと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい ~…

島田荘司著「Pの密室」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、島田荘司著「Pの密室」である。本作は鈴蘭事件とPの密室の2本立てとなっており、いずれも名探偵・御手洗の幼少期(幼稚園~小学校低学年)の頃の話である。これまでもいくつか御手洗潔シリーズをご紹介してきたが、本作…

島田荘司著「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、島田荘司著「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」である。タイトルとカバー絵のかっこよさから買った作品ではあったが、内容も面白かったためご紹介したいと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さ…

我孫子武丸著「殺戮にいたる病」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、我孫子武丸著「殺戮にいたる病」である。本作はホラー小説に分類されることもあるが、推理小説としても人気が高い。30年近く前に発表された作品でありながら今なお語り次がれている理由について語っていきたい。 以下、…

島田荘司著「御手洗潔の挨拶」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、島田荘司著「御手洗潔の挨拶」である。本作はタイトルの通り御手洗潔シリーズの一作で、4つの短編からなる短編集となっている。御手洗潔シリーズで短編集は多くあるが、本作に収録の短編は特に面白かったのでご紹介した…

綾辻行人著「暗黒館の殺人」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、綾辻行人著「暗黒館の殺人」である。本作は館シリーズの第7作目にしてシリーズ史上最長の作品である。本日は文庫本4巻にわたる大長編の魅力をご紹介していきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 …

50記事記念:おすすめ推理小説・ゲームベスト5/やって来た感想

~はじめに~ 本日は、記念すべき50記事目という事で、これまでご紹介してきた推理小説・ゲームの中から現時点でのベスト5のご紹介と、ここまでブログをやって来た感想を述べようと思う。 ~おすすめ推理小説ベスト5~ ①西澤保彦著「人格転移の殺人」 ②綾…

アンソロジー「神様の罠」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、アンソロジー「神様の罠」である。本作は人気ミステリ作家6人による短編集で、どれも短編にもかかわらず惹かれるストーリーと読者をアッと言わせる「罠」が仕組まれている。本日は各短編の概略と魅力を語っていきたい。 以…

相沢沙呼著「medium 霊媒探偵城塚翡翠」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、相沢沙呼著「medium 霊媒探偵城塚翡翠」である。本作は第20回本格ミステリ大賞をはじめ、多くの賞を獲得した作品である。最近文庫化されて拝読したので、その魅力について語っていきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未…

森博嗣著「女王の百年密室」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、森博嗣著「女王の百年密室」である。論理的で現実的なストーリーを好む森氏には珍しく、SF要素を多く含んだ作品である。内容は推理小説というには推理要素は少ないが、魅力的な謎にあふれた物語である。本日はその魅力につ…

麻耶雄嵩著「さよなら神様」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、麻耶雄嵩著「さよなら神様」である。本作は「神様ゲーム」に続く神様シリーズの2作目で、第15回本格ミステリ大賞を受賞した名作である。本日はその魅力を語っていきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下…