ゲーム「スターオーシャンシリーズ」を語る
~はじめに~
本日ご紹介する「スターオーシャンシリーズ」。日本に星の数ほど存在するRPGの中でファイナルファンタジー、ドラゴンクエスト、キングダムハーツに並ぶ名作だと私は思う。しかしながら前述の3つのゲームと比較して、圧倒的に人気が無く、知名度が低いのもまた事実。そこで本日はスターオーシャンについて知っていただきそのファンを少しでも増やしたいと思う。
スターオーシャンシリーズ一覧
<ゲーム>
1)
・スターオーシャン1 First Departure(2007): PSP
・スターオーシャン1 First Departure R(2019) PS4, Switch
2)
・スターオーシャン セカンドストーリー(1998): PS
・スターオーシャン2 Second Evolution(2008): PSP
・スターオーシャン2 Second Evolution(2015): PS3, PS4, PS Vita
3)
・スターオーシャン ブルースフィア(2001): GB
4)
・スターオーシャン Till the End of Time(2003): PS2
・スターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット(2004): PS2
・スターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット(2017): PS4
5)
・スターオーシャン4-THE LAST HOPE-(2009): XB360
・スターオーシャン4-THE LAST HOPE- INTERNATIONAL(2009): PS3
・スターオーシャン4-THE LAST HOPE- 4K&Full HD Remaster (2017): PS4, Win
6)
・スターオーシャン5-Integrity and Faithlessness-(2016): PS3, PS4
7)
・スターオーシャン:アナムネシス(2016): iOS, Android
<アニメ>
・スターオーシャンEX(2001)
<マンガ>
・1)~4)のマンガ、4コママンガ、小説などあり
スターオーシャンシリーズの魅力
スターオーシャンシリーズでは多くの特徴的なシステムが導入されており、シリーズを通して受け継がれているものもある。ここではそれらシステムやストーリーの魅力について語っていく。
①SF×ファンタジー
まず特徴的なのが、魔法などが出てくるファンタジーの世界観でありながら、様々な科学技術や法則などが登場する点だ。魔法は「紋章術」などと呼ばれる名称で登場し、全てのシリーズで登場する。回復魔法から攻撃魔法、補助魔法など一般的なファンタジーRPGと同様である。SF要素については基本的には現在より未来の話なので、ワープやシールドなど現在存在しないものも多いが、ハイゼンベルグの不確定性原理など中2心をくすぐる様な単語も頻繁に登場する。これらの難解な用語をプレイヤーが理解するために設けられたシステムが「辞書」である。特にスターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット(以下、SO3)では、非常に詳しく単語の解説が成されており、ゲームの内容と全く関係の無いものまで事細かに説明してあるため、辞書を読むだけでも数時間楽しめるだろう。
②多彩なオマケ要素・クリア後のお楽しみ
前述の「辞書」もそうだが、とにかく本編以外の部分に対する作り込みが半端ではない。例えばSO3では町の民家の本棚に置いてある本がスターオーシャン過去作の内容に触れる内容であったり、他作品のオマージュとして某有名ゲームのセリフやアイテムが町中に置いてあったりする。またそれらのアイテムはストーリーを進める毎に更新されるため、何度も楽しむことができる。また、クリア後のエクストラダンジョンの凝りようも異常で、本編クリアの倍以上の時間をかけてもクリアできないものも登場する。それだけ長いと飽きてしまいそうだが、そこは飽きさせないネタの数々とパズル要素のレベルが素晴らしい。また、バトルコレクションという戦闘で特定の条件を達成すると得られコレクションがあるシリーズもあり、ボスをノーダメージで倒したり、制限時間以内に倒すなどクリア後のやりこみ要素には事欠かない。スターオーシャンシリーズをプレイされる際は、ぜひ本編だけでなく、細かなオマケ要素やクリア後のやりこみ要素をお楽しみ頂きたい。
③プライベートアクション
プライベートアクション(以下、PA)とは、待ちなどで仲間たちがどのような行動をし、どんなことを思っているかなどをショートイベント方式で楽しめるスターオーシャンの特徴的なシステムだ。PAを見ることで、キャラクターの知られざる一面が見られたり、キャラ同士の恋愛事情なども楽しめ、場合によっては選択肢により、会話の流れを誘導し、特定のキャラの好感度を上げたり下げたりできる。シリーズによってはそれによってエンディングの内容が変化し、数十種類ものエンディングが見られるという凝りだ。PAの内容はストーリーの進行具合や仲間にしたキャラの構成によっても変化し、全て見るためには本編を何周もしなくてはならない。しかしその価値はあるだろう。
④アイテムクリエーション
アイテムクリエーションとは、文字通り素材から特定のアイテムを創り出すシステムだ。武器や防具はもちろん、薬や料理、装飾品など様々なアイテムを作製できる。これだけ聞くとオマケ要素のようだが侮るなかれ。特殊な組合せによってはゲームバランスを崩壊させるほど強力な武器を創り出すこともできる。また、前述のクリア後のエクストラダンジョン攻略には、クリア後に手に入るアイテムを使ってアイテムクリエーションで創る強い武器や防具が必須であり、うまい具合にゲームバランスを調整している。創れるアイテムの数は膨大で、コンプリートしようとすると素材集めも含めてかなりの時間が掛かるためやりこみ要素としても役立つだろう。
⑤爽快な戦闘
RPGにおいて戦闘は重要な要素だ。これ一つでゲーム全体を楽しめるかどうかが決まることもある。スターオーシャンシリーズでは、リアルタイムバトルを採用しており、刻一刻と変化する戦況に合わせてキャラを操作していく。スターオーシャンシリーズの中でも戦闘システムは変化してきたが、評判が高いのがSO3で導入されたキャンセルボーナスと3すくみ制だ。キャンセルボーナスとは前に出した技に続けてタイミング良く技を出すことで技の威力を上げることができるシステムである。これにより戦闘のスピード感が増し、サクサク戦闘を進めることができる。3すくみ制とはじゃんけんのような物で、小攻撃は大攻撃を妨害できるがプロテクトという障壁に阻まれ、大攻撃はモーションが大きく小攻撃に妨害されるがプロテクトを破壊できるという物だ。これにより戦闘の戦術性がアップし、ボス攻略の重要ポイントとなる場合もある。これらのシステムにより、スピーディーな戦闘でありながら、単調でなくスリルあふれる戦闘を楽しむことができる。更に、シリーズを通して桜庭統氏の素晴らしい音楽が戦闘を盛立てる。
⑥ひとつなぎの壮大な宇宙歴
スターオーシャンシリーズでは、「宇宙歴」と呼ばれる暦を共通の時間軸として持っており、いずれかの宇宙歴における重要な出来事に関わった者達の物語として各シリーズが展開する。新しいシリーズが必ずしも新しい宇宙歴の話というわけではなく、前作より過去の話であったり、未来の話であったりする。共通の歴史の一部なので、過去作の物語が伝説として受け継がれていたり、過去作の子孫や出身惑星が登場したり、過去作で登場した技術が誕生する瞬間を見られたりと、シリーズをプレイすればするほど各シリーズ同士の繋がりが明らかとなっていき、壮大な一つの宇宙歴が徐々に解き明かされていくのである。過去作をプレイした者にしか分からないような遊び心あふれる演出もあったりするので、ぜひ全てのシリーズをプレイしていただきたい。
~最後に~
長々と述べてきたが、まだまだスターオースシャンシリーズの魅力を語り切れていないと思う。機会があればより詳しくご紹介したい。いきなり購入するのはハードルが高いかもしれないので、この記事を読んで興味を持たれた方は、下記URLよりプレイ動画を一度御覧になっていただければ、本編のシナリオやシステムは理解いただけると思う。動画を見た後でも、本編のストーリーが複数通りあったり、クリア後のお楽しみも満載なのでぜひ実際にプレイしていただきたい。
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<スターオーシャンシリーズ公式サイト>
<スターオーシャンシリーズ プレイ動画>
スターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット