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神永学著「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~

本日ご紹介するのは神永学著「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」である。本作は以前ご紹介した「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」の続編である。

 

以下、ネタバレを含みます。

未読の方はご注意下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                                                      

 

 

 

 

 





~あらすじ~

 前作で晴香と知り合うことで徐々に他人に心を開くようになった八雲。今日もまた後藤刑事が持ち込んだ事件に関わることになるのだが、そこで自分の過去に触れていくことになる。

 

 

~おもしろいポイント~

①幽霊からの手がかり

 本作の特徴は、前作同様死んだ人間などの霊が見え、声を聞くことができる主人公・八雲の存在である。前作では、幽霊から割とヒントをもらっていた印象だったが、本作では幽霊からの言葉はほんの一言程度で、そこから真相へと迫っていく。幽霊が見えるという設定は活かしつつも、前作よりミステリ要素の強い作品となっている印象だ。

 

②一見無関係に見えて一つに収束していく

 ミステリでは、一見無関係に思える複数の事件がかわるがわる記述され、終盤でそれらが実は一つに繋がっていた、という展開が定番の一つとなっている。本作も少女の誘拐殺人事件と警察署長の娘が霊に取り憑かれているという2つの事件や晴香が友人から受けた相談が、一見無関係に見えて全てが緻密に絡み合っている。しかもそれらが一つに収束していくのだが、実は複数の事件が同時に起こっているという事が明らかとなり、良い意味で期待を裏切ってくれる

 

③気になる続編

 本作では終盤、事件の裏で八雲の父が関与していたことが明かされ、父から八雲に電話まで掛かってくる。八雲の父とは何者なのか、一体何が目的で事件を引き起こしているのかなど、明かされないまま物語は終結し、続編が気になる内容になっている。

 

 

 

~最後に~

 本作は前作の続編と言うことで、設定や登場人物が受け継がれているためすんなりと読むことができた。続きが気になる内容になっているので、機会があれば続編も読んでいきたい。

 

 

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