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ゲーム「ヴァルキリーエリュシオン」を語る(ネタバレ注意)

~はじめに~

本日ご紹介するのは、ヴァルキリーシリーズ最新作にあたる「ヴァルキリーエリュシオン」である。本作については、発売前から公開情報を記事にしてきたが2022年9月29日に発売され、ようやく一通りクリアした。本日はその魅力・感想について語っていきたい。

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~プレイ感想~

①ストーリーに関して

 本作は、前述のとおりヴァルキリーシリーズ最新作ではあるが、これまでのヴァルキリープロファイルとは異なる背景で描かれており、過去作のストーリーが関与することもなく、本作のみで完結する物語となっている。

 基本的には、主神・オーディンによって創造された主人公・ヴァルキリーが、主神の命に従って不死者を倒し、魂の救済を進めていく中で疑問を抱き、悩み苦しみながら道を選択していく物語となっており、ヴァルキリーの神々への抵抗・人間に寄り添った半神という点ではこれまでのシリーズ作品と同様だ。

 タイトルロゴに書かれている英文は毎回その作品の本質を表している。今回タイトルロゴに書かれた文字は「Upon the scales to weigh, a choice that must be made」。ここからもわかるように、神々の思惑を知りヴァルキリーは悩み、何を選択するかによってエンディングが変化していく。

 本作では4つのエンディングが用意されている。一つ目は、ヴァルキリーとしての使命を捨て、人間として生きていく「束の間の逃避行エンド」。2つ目は主神・オーディンを倒し、オーディンと敵対する二級神・フェンリルが生き残る、「主神の黄昏エンド」。3つ目は主神の命に従ってフェンリルを討伐し、現在の世界を捨ててオーディンが想像した新たな世界へと移行する「神狼の黄昏エンド」。そして4つ目が、特定の条件を満たすことでたどり着き、フェンリルオーディンも打ち倒し、ヴァルキリーが主神となり今の世界を救済する「トゥルーエンド」である。トゥルーエンドの条件は明記しないが、ストーリー中で多いにヒントが出されており、初代のヴァルキリープロファイルのように特別難しい条件があるわけではなかった。

 感想としては、ある程度予想通りのストーリーで特に驚きはなかったが、安定のシナリオといった印象。個人的にはもう一波乱あってもよかったとも思うが、今回はシリーズ初のアクションRPGということで、アクション面に力を入れた結果かもしれない。アクションについての感想は次項で述べたい。

 

②アクションについて

 前項でも述べた通り本作はシリーズ初のアクションRPGとなっており、アクション面に力を入れている。戦闘はこれまでのエンカウント方式からシームレスバトルに変わっており、スピーディな戦闘を楽しめる。プレイヤーはヴァルキリーを操り、武器による攻撃・魔法による攻撃・回避アクションなど・そしてエインフェリアを召喚して戦っていく。

 エインフェリアにはそれぞれ属性が設定されており、選んだエインフェリアと同じ属性がヴァルキリーの攻撃に付与されるため、敵の弱点属性に合わせてエインフェリアを変えながら戦うのが基本だ。エインフェリアの召喚や魔法の使用にはそれぞれ特定のゲージを消費するため、特殊な攻撃を当てたりコンボをつないだりアイテムを使うことでこれらのゲージを維持しながら戦っていく。

 武器も複数種類から選ぶことができ、敵は弱点属性のほかに弱点武器が設定されており、特定の武器で攻撃することで与えるダメージを大きくすることができる。武器はアイテムを使ってレベルを上げることで強化され、また多く使用することで熟練度が上昇する仕組みとなっている。著者は基本的に2種類の武器しか使わなかったが、これらを使い分けることでより闘いで優位に立てるだろう。

 感想としてはシームレスバトルならではのスピーディな戦闘が楽しかった半面、少なくともノーマルモードではボタン連打のゴリ押しでも勝ててしまったり、敵が大きく攻撃も派手であるため視界が見えなくなったり壁に挟まれてはまってしまったりとやややりづらい部分も感じた。

 フィールドアクションはソウルチェインというもので高いところに登れる機能などがあるがあまりそれを生かし切れていないように感じた。やはり初代ヴァルキリープロファイルの晶石アクションを意識しているようだが、それには及ばない。逆に言えばそういったフィールドアクションが苦手な方でも楽しめる作品になっている。

 

③やりこみ要素について

 本作ではメインストーリーとは別にエスが用意されており、クリアすることで貴重なアイテムを手に入れることができる。特に前述のエインフェリア召喚や魔法使用に必要なゲージの最大値を増やすものや、武器と組み合わせて性能を上げるもの、強力な魔法・武器などはクリアするうえで非常に有用だ。クエストは大体1つ10分くらいでクリアできるため気軽に挑戦できるのもよい。

 クエストのほかには「欠魂花」という花がフィールドの各所に存在しており、これを見つけることで死者の生前の声を聴くことができたり、エインフェリア関連のクエストをクリアすると各エインフェリアの生前の物語を音声で楽しむことができたりする。

 11月には無料アップデートが入り恒例のクリア後ダンジョン「セラフィックゲート」など更にやりこみ要素が追加されるとのことなので、ぜひプレイしてみたい。

 

~最後に~

 発売前から非常に楽しみにしていた本作だが、若干期待外れな部分はありつつも十分楽しむことができたと思う。また、本作を機にヴァルキリーシリーズに興味を持った方は初代の「ヴァルキリープロファイル」がPS4/PS5で発売予定なのでぜひそちらのプレイしてみていただきたい。

 

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