おもしろいゲーム・推理小説紹介

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推理小説、マンガ、ゲームなどの解説・感想

◯初めての方にお勧めの記事!

推理小説

西澤保彦著「人格転移の殺人」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、西澤保彦著「人格転移の殺人」である。西澤氏と言えばSF的設定を推理小説に持ち込んだSFミステリに定評があるが、本作はその代表作とも言える作品である。本日は、数ある西澤氏のSFミステリの中でも完成度の高い本作の魅力…

伊坂幸太郎著「オーデュボンの祈り」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、伊坂幸太郎著「オーデュボンの祈り」である。人気作も多い伊坂氏の作品であるが、本作はその始まりとなるデビュー作である。本稿では、デビュー作ではあるが昨今の人気作と同様の魅力ある文章や不思議な世界観の魅力を抱え…

歌野晶午著「長い家の殺人」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、歌野晶午著「長い家の殺人」である。本作は歌野氏のデビュー作である。「葉桜の季節に君を想うということ」や「密室殺人ゲーム」など一風変わった設定の作品が有名な歌野氏であるが、本作を含む家シリーズは正当な本格ミス…

法月綸太郎著「生首に聞いてみろ」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、法月綸太郎氏著「生首に聞いてみろ」である。本作は第5回本格ミステリ大賞を受賞した法月氏の代表作の一つである。なかなかグロそうなタイトルから手に取るのを躊躇されている方もいるかもしれないが、悩める作家の渾身の…

東野圭吾著「十字屋敷のピエロ」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、東野圭吾著「十字屋敷のピエロ」である。本作は東野氏の推理小説作品の中でも人気が高い作品である。本日はその人気の秘密を語っていきたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あらすじ~ ~おもし…

辻村深月著「冷たい校舎の時は止まる」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、辻村深月著「冷たい校舎の時は止まる」である。本作は辻村氏のデビュー作にして2004年にメフィスト賞を受賞した傑作である。本日はその魅力について語りたい。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい。 ~あ…

島田荘司著「魔神の遊戯」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、島田荘司著「魔神の遊戯」である。この作品は御手洗潔シリーズの一作である。数多くある御手洗潔シリーズ作品だが、本作はちょっと毛色が異なり、シリーズファンは驚くことだろう。また、シリーズファンでなくとも十分楽し…

米澤穂信著「インシテミル」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、米澤穂信著「インシテミル」である。この作品は2010年に藤原竜也・綾瀬はるか・石原さとみ他豪華キャストにて映画化されたことでも有名であるが、原作小説を読んでいない方もいらっしゃるのではなかろうか。個人的には映画…

有栖川有栖著「鍵の掛かった男」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、有栖川有栖著「鍵の掛かった男」である。有栖川氏といえば、以前本ブログでもご紹介した、名探偵・江神二郎が活躍する学生アリスシリーズや、映像化もされている名探偵・火村英生が活躍する作家アリスシリーズが有名である…

西澤保彦著「神のロジック 人間(ひと)のマジック」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、西澤保彦著「神のロジック 人間(ひと)のマジック」である。西澤氏といえば、以前本ブログでもご紹介したような、現実ではあり得ない現象を設定として持ち込んだSFミステリに定評があるが、本作は現実にはなさそうな独特な…

島田荘司著「星籠の海」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、島田荘司著「星籠の海」である。名探偵・御手洗潔が登場するシリーズの一作で、美しい瀬戸内海を舞台としている。玉木宏主演で2016年に映画化もされた名作である。本日はその魅力について語っていく。 以下、ネタバレを含…

綾辻行人著「どんどん橋、落ちた」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、綾辻行人著「どんどん橋、落ちた」である。綾辻先生と言えば「館シリーズ」や「囁きシリーズ」が有名だが、本作はこれらのシリーズのように重厚なストーリーではなく、気軽に楽しみながら読める短編集となっている。推理小…

山口雅也著「生ける屍の死」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、山口雅也著「生ける屍の死」である。本作品は山口氏のデビュー作にして代表作の一つである。30年以上前の作品でありながら、未だに多くの推理小説ランキングで上位に上げられる人気作である。本日はその人気の秘密をご紹介…

貴志祐介 著「クリムゾンの迷宮」感想(ネタバレ注意)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、貴志祐介著「クリムゾンの迷宮」である。「悪の教典」で有名な貴志氏。本作品も、ホラー・サスペンス・サバイバルの三つの要素から構成されている作品であり、貴志氏の本領が十分に発揮された作品である。 以下、ネタバレ…

東野圭吾著「パラドクス13」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、東野圭吾著「パラドクス13」である。これまでご紹介してきた推理小説ではなく、SFサスペンスとでも言うべきジャンルではあるが、非常に読み応えがあり、推理小説ファンだがあまりサスペンス系は読まない私でも楽しむこと…

道尾秀介著「龍神の雨」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、道尾秀介著「龍神の雨」である。道尾氏には映像化されたり話題となった作品が多く存在するが、梅雨真っ直中ということもあり、雨に縁のあるこの作品を紹介しようと思う。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さ…

米澤穂信著「折れた竜骨」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、米澤穂信著「折れた竜骨」である。米澤氏の代表作の一つであり、様々なところでおすすめされているため、もしかしたら読んだことがある方もいらっしゃるかもしれない。注目作が多い米澤氏作品の中からこの作品をぜひ読んで…

ジェイムズ・P・ホーガン著「星を継ぐもの」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、ジェイムズ・P・ホーガン著「星を継ぐもの(原題"Inherit the Stars")」である。ホーガン氏のデビュー作であり、代表作であるこちらは、日本でも高い評価を受け大ヒット。1977年という割と昔に書かれたにもかかわらず、今…

西澤保彦著「七回死んだ男」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、西澤保彦著「七回死んだ男」である。西澤氏のミステリの魅力はなんと言っても「SF推理小説」である。本稿では、SF推理小説とは何かを中心に、作品の魅力を語っていく。 以下、ネタバレを含みます。 未読の方はご注意下さい…

有栖川有栖著「女王国の城」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、有栖川有栖著「女王国の城」である。有栖川氏の代表作としては名探偵「火村英生」が登場する、いわゆる「作家アリスシリーズ」が有名であり、ドラマ化され話題となったことも記憶に新しい。一方本日ご紹介する「女王国の城…

歌野晶午著「密室殺人ゲーム王手飛車取り」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介するのは、歌野晶午氏著「密室殺人ゲーム王手飛車取り」だ。密室殺人ゲームシリーズの最初の物語である。「葉桜の季節に君を想うと言うこと」でみせた緻密な文章構成や、「家シリーズ」で魅せた本格トリックなど多彩な才能を持つ歌野…

島田荘司著「ロシア幽霊軍艦事件」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ 本日ご紹介する作品は、本格ミステリ界の巨匠・島田荘司著「ロシア幽霊軍艦事件」である。本作品は島田氏の有名なシリーズである名探偵・御手洗潔を主人公とする作品である。御手洗潔シリーズとしては、島田氏のデビュー作でもある「占星術殺人…

綾辻行人著「黒猫館の殺人」感想(ネタバレ含む)

~はじめに~ このブログの記念すべき初の記事。推理小説は大好きだが、ハズレが多いのも事実。下記にこれまでに読んだ主要な小説を列挙するが、当たりはほんの一握りであった。 その中で、始めにご紹介するのは、綾辻行人著「黒猫館の殺人」である。 超有名…